【要約】「旦」という漢字は、「日」の下に横棒を書いた形であることから「太陽が地平線から昇る情景を描いた象形文字」だと説明されることが多くあります。しかし、この説明は、実際に残されている古い文字資料に基づくものではなく、正確とは言えません。「旦」の下にある横線は、もともとは“□”や“●”のような形に書かれていたものが時代を経て簡略化されていった結果です。このことは19世紀末頃から古代漢字の研究者たちにとってはよく知られたことでしたが、漢和辞典はこうした誤った説明が繰り返し行われています。最も重要なのは、漢和辞典の「漢字の成り立ち」の項目の著者は古代漢字研究の専門家ではなく信頼できないということ、読者は情報を確認する必要があるということです。 1. はじめに「旦」という漢字の成り立ちは「太陽が地平線から昇る情景を描いた象形文字」だと説明されることがあります。以下のように、現在市販されている漢和