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自閉スペクトラム症における過剰適応とカモフラージュの臨床的意義
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自閉スペクトラム症における過剰適応とカモフラージュの臨床的意義
57 子ども発達臨床研究 2021 第 15 号 10. 14943/rcccd. 15. 57 要 旨 ASD のある人のメンタルヘルスに... 57 子ども発達臨床研究 2021 第 15 号 10. 14943/rcccd. 15. 57 要 旨 ASD のある人のメンタルヘルスにおける、不適応の予防的観点から、過剰適応の概念に着目する必要性 を整理することを目的に、わが国における ASD の過剰適応について報告した文献を概観した。過剰適応 はわが国に特有の概念と考えられており、海外では類似する概念として perfectionism(完璧主義)や burnout(燃え尽き) 、camouflage(カモフラージュ)が、ASD のメンタルヘルスに関わる要因として指摘 されている。特にカモフラージュは、近年の ASD 研究で注目されており、実証研究を通じ有用な知見 が見出されている。過剰適応もカモフラージュも、社会的状況で生じ、従事している間は外見上問題が ないように見えるが、従事した結果の悪影響があることは共通している。一方で、臨