古代～中世～近代の天文学史にありがちな誤解 - QmQの日記

プトレマイオスは円をたくさん使うか？ まず、プトレマイオスは惑星の黄経の説明には円を二つしか使わない。そんなに円をたくさん使ったら、古代の貧弱な数学では使いこなせません。そして、後世も円の数は増えません*1。「現象に合わせるために円の数を増やして対応したが、複雑になりすぎて崩壊した」といった解説も昔はよくあったのですが、ほとんどフィクションと言って良いと思います。 データに合うだけなのか？円に意味はないか？ 各々の円には、割合とはっきりとした意味があります。プトレマイオスも惑星の動きと太陽の動きに関係があることは気が付いており、二つの円の片方は太陽の影響、すなわち地球の自転の効果を表現しています*2。 その結果プトレマイオスの理論は、惑星の距離の変動も正確に再現してくれます。惑星までの距離は当時計測できませんから*3*4、これは奇跡といってよいと思います*5*6。 のちに、コペルニクスはプ

[uunfo]

天動説から地動説へと言うのはキリスト教にとっては大変革だったのだろうけど純粋に科学的にはどうなんだろう。天体観測をする上では天動説の方が便利

[fraction]

筆者には釈迦に説法だけど太陽運行には2つの円使ってるわけでコペルニクスがそれ使って平均太陽から修正してればもっとすごい説作れたのでは？「弊害」はコペルニクス個人の限界では？（別のサイト見ての感想）

[Helfard]

いつかタイムマシンができたらピタゴラスとプラトンとアリストテレスとプトレマイオスとコペルニクスとケプラーとニュートンを連れて来て激論を交わさせてみたい。多分一番ムキムキな人が物理で勝つと思う。

[localnavi]

コペルニクス的転回が実は中世の積み重ねに連なるものだったのか。で、誤字が一箇所「起源前2世紀のヒッパルコスの時」→「紀元前2世紀のヒッパルコスの時」

[kei_mi]

"地球が動く可能性を肯定的に検討することは、あまりなかったのですが、それでも論理的な可能性としては意識されていましたから、一応論駁は必ずするのです"　「そう決まってるから」というのとは全く異なる。　良い

[enemyoffreedom]

いわゆるパラダイムの転換もその内部過程をみればごく漸進的なものだったりする場合も多いのだろう

[tweakk]

“なぜなら理論がないと、何を測ることが意味があるのか、よくわからないからです”

[otoan52]

面白かった。科学の進展の積み重ねが世の中の常識を変えるところまでくると、科学史の範囲から出て大きく印象が残るという感じかな。

[netcraft3]

勉強になった

[mazmot]

おもろい。連続と断続ということについて、ネタで使うか。