いじめ苦に娘と妻が命を絶ってから5年…「誰も同じ思いをしてほしくない」教育委員会に再調査を願い続ける遺族夫の想い（佐藤 隼秀） @moneygendai

2018年11月29日、仙台市にある住宅街の一軒家で、当時46歳の女性と、その娘である8歳の女児が、亡くなった状態で発見された。第一発見者は、亡くなった2人の夫、父であるTさん。警察は現場に荒らされた形跡がないことから「心中」として捜査を進めたが、その背景には当時娘がクラスメイトに受けていた「いじめ」が関係している。小学校のいじめ対応に疑問点が多いことに加えて、仙台市の教育委員会が作成した答申(いじめの調査報告書)には、事実と異なる部分が多々あった。真相の究明を求めるTさんは、事件から5年が経過しようとする現在も、仙台市教育委員会にいじめの再調査を請求し続けている。（連載第４回/全4回） あやふやな答申の内容に疑問 こうして’23年3月に専門委の調査は終わったものの、Tさんはこの結果に納得できない部分があった。 専門委の調査が終わり、Tさんのもとには、答申(専門委による調査をまとめたいじめ