この世の中の愚かな乗り物〜宮崎駿『泥まみれの虎』を読む〜 - 関内関外日記

泥まみれの虎―宮崎駿の妄想ノート 作者: 宮崎駿出版社/メーカー: 大日本絵画発売日: 2002/07/15メディア: 大型本購入: 9人 クリック: 104回この商品を含むブログ (41件) を見る いつだったか女と一緒に靖国神社の遊就館に行ったことがあった。いろいろの展示の中で、女が人間機雷「伏龍」の潜水服を見て涙を浮かべていた。若い息子もいて、いろいろな思いが去来したのだろう。「なんでこんなばかばかしいものを本気で……」とつぶやいた。おれもそう思った。そう思う一方で、「なんでこんなにばかばかしく、おかしいんだ」と思った。おれの「おかしい」には「狂ってる」という意味と、「可笑しい」という意味が不思議と重なり合っていた。ひどくブラックなユーモア、シニカルな狂気。愚かさを賢さで論詰するのもいいだろう。馬鹿を理性で説き伏せるのもいいだろう。悪心を善心で折伏するのもいいだろう。だが、そんなもの

[c_shiika]

P虎の出てくる「雑想ノート」も読もう！ バカで愚かな戦争の話がいっぱい出てくるぞ！　あれ読むと「紅の豚」や「風立ちぬ」は愚かな時代に生まれた人間がいかに生きるべきか悩む映画だったんだなーって思う。

[shigak19]

当方未読、有難い/『雑想ノート』は、腕があり勤勉な整備兵ハンス≒超一流の作画マンかつ理想に燃える労働者宮さんと、次々と誇大妄想的重戦車を作るポルシェ博士≒スタジオを狂気に陥れる監督宮さんの自画像と思う