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第13回 中島京子「戦争と想像力」 | 連載コラム | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
『小さいおうち』が描く戦前の中流家庭の豊かさ 昭和初期を描いた中島京子さんの小説『小さいおうち』。... 『小さいおうち』が描く戦前の中流家庭の豊かさ 昭和初期を描いた中島京子さんの小説『小さいおうち』。2010年に刊行され、第143回直木賞を受賞した作品だ。14年には名匠・山田洋次監督によって映画化された。この小説が最近、あらためて読み直されている。決して劇的とはいえない静かな物語の向こうに、「今」という時代の危うさが透けてみえるというのだ。中島さん自身はどんな思いで今の世相を見つめているのだろう。お話を伺うことにした。 『小さいおうち』の舞台は1930年代後半(昭和10年以降)、東京の私鉄沿線の町に住むサラリーマン家庭の「平井家」だ。主人公は東北からこの家に女中としてやってきた「タキ」という名の少女。彼女は平井家が暮らす赤い三角屋根の和洋折衷の美しい「文化住宅」に心惹かれる。それがつまり、「小さいおうち」だ。タキはそれ以上に、この家の「奥さま」である時子の優雅さに憧れ、彼女に仕えることに幸
2017/01/17 リンク