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黒塚 (能) - Wikipedia
安達原(月岡耕漁『能楽図絵』) 「黒塚」(くろづか)は、能の演目の一つ。観世流では「安達原(あだち... 安達原(月岡耕漁『能楽図絵』) 「黒塚」(くろづか)は、能の演目の一つ。観世流では「安達原(あだちがはら)」。四・五番目物、鬼女物、太鼓物に分類される。いわゆる「安達ヶ原の鬼婆」伝説に取材した曲である。 作者については不詳。作者付の記述から、近江猿楽所縁の曲であったと見られる[1](後述)。 この記事ではあわせて派生作品についても記述する。 廻国巡礼の旅に出た熊野那智の山伏・東光坊祐慶(ワキ)とその一行は、陸奥国安達ヶ原で、老媼(前ジテ)の住む粗末な小屋に一夜の宿を借りる。老媼は自らの苦しい身の上を嘆きつつ、求められるまま枠桛輪[2]で糸を繰りながら糸尽くしの歌を謡う。やがて夜も更け、老媼は「留守中、決して私の寝所を覗かないでください」と頼み、山伏たちのために薪を取りに出る。 しかし、山伏に仕える能力[3](アイ)は、寝所の中が気になって仕方がない。山伏との攻防の末、ついに密かに部屋を脱け