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第三部『夢の花綵』「夢も見ない」6 - 夢のように、おりてくるもの(磯崎愛) - カクヨム
師匠はもとより、大先生の顧客は一見さんが多かった。 はなしがどこにどう繋がるのかわからずに、おれは... 師匠はもとより、大先生の顧客は一見さんが多かった。 はなしがどこにどう繋がるのかわからずに、おれは首をかしげた。すると、彼はおれの手に顔を寄せたまま口にした。 彼らには香景が視える。それを聞く。道を歩いていて、香音の残り香を聞いて声をかける。または魘の残響に夢を要らないかと問う。相手はほぼ断らない。 それを世間で何と呼ぶか、知っている。あの師匠も写真でみたその祖父もとびきりの美男というのではないが、ともに押し出しのいい男だった。あの調子でやさしく声をかけられて嫌な気持ちのする女性は少ないだろう。不安な夢をみるひとはたいてい日常に疲れている。真摯に相談事にのってもらえる時間をもつことは有り難いものだ。たとえ代価を支払うのだとしても、否、支払うからこそ気楽でもある。だから同性である男でも、悪い気はしないかもしれない。夢使いは一般に話術も得意だ。彼女のいった言葉ではないが、世知にも長けている。
2023/10/07 リンク