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「津久井やまゆり園事件」8回忌を前に 死刑に反対する――「共に生きる」に例外はない 千田好夫
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「津久井やまゆり園事件」8回忌を前に 死刑に反対する――「共に生きる」に例外はない 千田好夫
1 植松被告への死刑求刑 「被告を死刑に処すべきであると考えます」―二月一七日の津久井やまゆり園障... 1 植松被告への死刑求刑 「被告を死刑に処すべきであると考えます」―二月一七日の津久井やまゆり園障害者殺傷事件で開かれた論告求刑公判で、検察側は死刑を求刑した。検察側の指摘は、元々被告には人格の偏りがあったところに、やまゆり園勤務での体験が加わり、非常に特異な「意思疎通の取れない障害者を自分が殺そう」という強い思いを生じ、事件を起こしたということだ。「事件当時は大麻の影響は小さく、完全に責任能力があった。更生の可能性は皆無」として死刑を求刑した。 植松被告は終始表情を変えずに論告を静かに聞き続け、死刑求刑にも動ぜず検察官を見詰めていた。平然として反省や謝罪などの様子もさらさらない植松被告の態度とは対照的に、被害者家族の傍聴席は複雑であっただろう。 論告求刑の前に被告に殺された遺族の一人が意見陳述している。「あなた(=被告)の言葉をかりれば、あなたが不幸を作る人で(…略…)あなたが憎くて、憎