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『インフォメーション』、『見知らぬものと出会う』 - 連想読書日記
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『インフォメーション』、『見知らぬものと出会う』 - 連想読書日記
20世紀中葉に「情報」には科学的な定義があたえられた。それ以降、情報はいたるところに見いだされ、情... 20世紀中葉に「情報」には科学的な定義があたえられた。それ以降、情報はいたるところに見いだされ、情報技術の発展しつづけてきた。ジェイムズ・グリック『インフォメーション 情報技術の人類史』(訳/楡井浩一 新潮社)は、情報という軸で分野横断を試みる。シャノンの情報理論を起点として、通信、文字、言語、計算機、心理学、メディア、暗号、論理学、物理学、生物学を貫通する。物体として重厚な本だけれども、読みやすく興味深いエピソードが並んでいる。 第1章はトーキング・ドラムの謎から始まる。トーキング・ドラムとは長距離通信を行うための太鼓の奏法であり、アフリカで発見される。はじめヨーロッパ人にとっては、太鼓で情報伝達をしているということすら思いもよらないわけだが、解読できるようになってもメッセージの送り方に謎が残った。 鼓手は、単に″遺体″ではなく、"土くれに仰向いて横たわるもの"と、凝った言いかたをした。