寄生虫による潰瘍性大腸炎の治療

ブタの鞭虫の卵を摂取し、寄生虫を使って潰瘍性大腸炎を治療しようとする試みにより、34才の患者は腹痛と血性下痢が劇的に改善した。２回目のブースターの虫卵の服用後４年間寛解状態にあるという。 ブタ鞭虫を使った治療は2005年に最初に行われ、大腸炎ワクチンとして開発されている。 寄生虫は免疫反応の特定のタイプを刺激することで効果をあらわす。粘液の生産を促し腸炎による潰瘍と炎症から腸の内層を保護する。 最近５年で、クローン病や炎症性腸疾患、脳脊髄をおかす多発性硬化症などの自己免疫性疾患がこうした寄生虫感染で改善できる可能性が示されてきた。Ｔｈ２型の免疫反応を賦活することで非特異的包括的なＴｈ１型免疫反応を抑える抗炎症作用をもつ形になるという。 寄生虫は腸内で微少出血を起こす可能性がありアレルギー反応も誘発しているため、10年以上先に何が起こるかを予測するのは不可能である。興味深いが一般的には推奨し