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短編小説3 『おせっかい』 ~息子の4回戦を見に来た亜希子は高校時代の彼に偶然出会う~ - ICHIROYAのブログ
世間の耳目を集めている世界タイトルマッチ戦は、やがてアリーナを満席にするだろう。が、まだ客席はま... 世間の耳目を集めている世界タイトルマッチ戦は、やがてアリーナを満席にするだろう。が、まだ客席はまばらで、この日のために新幹線でわざわざ東京に出てきた亜希子は、メインイベントに先立って行われる亮太の試合が始まるのを固唾を飲んで待っていた。 ひとり息子の亮太はプロテストに合格して、3試合目。2試合とも判定負けを喫しており、この試合に背水の陣で臨んでいた。 手を焼かされたあげく、やっと亮太が自分で選んだ道だ。大成して欲しい。だが、勝とうが負けようが、試合が安全に済んでくれさえすればいい、そんな思いも強い。ボクサーのつけるグローブは殴る相手の顔を守るのではなく、自らの拳を守るためのものだと、どこかで聞いたことがある。たしかに、2試合のあと、亮太の顔は腫れ上がった上に、いくつも深い傷が刻まれていた。 リングサイドのチケットは2万円もした。往復の交通費とホテル代を足せば、今の亜希子にとっては、痛い出費
2016/04/02 リンク