記者の目：八王子傷害 ２人誤認起訴＝小林洋子（東京社会部） | 毎日新聞

誤認逮捕・起訴され、警視庁側から謝罪を受けるため八王子署に入る２人の男性＝２０１６年１１月２５日、長谷川直亮撮影 ミスの検証結果公表を 東京都八王子市の傷害事件で、男性２人が誤って逮捕、起訴された。裁判は打ち切られ、警視庁と東京地検は２人に謝罪したものの、罪のない人を長期間勾留した問題は深刻だ。信頼を失った捜査当局は同じ失態を繰り返さないように、問題の検証結果を公表して出直すべきだ。 「愛する家族と暮らせたはずの時間は取り戻せない。真実を追求する心構えを忘れないでほしい」。昨年１１月、検察から直接謝罪を受けた男性（４８）は、そう語った。 事件は２０１４年１月に起きた。八王子市内の繁華街で男性２人が暴行され、２週間～１カ月のけがをした。４８歳の男性と、知人の男性（３９）が傷害容疑で逮捕されたのは２年以上過ぎた昨年３月だ。