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ナビゲート2017:科学は論文1本では決まらない=粥川準二(科学ライター) | 毎日新聞
福島第1原発事故に際して、福島県民の被ばく状況を慎重に調査して、学術論文として発表し続けてきた研... 福島第1原発事故に際して、福島県民の被ばく状況を慎重に調査して、学術論文として発表し続けてきた研究者の一人に、物理学者の早野龍五・東京大元教授がいる。 最近、早野氏らによる学術論文(英語)のうち1本を、被ばくを過小評価していると批判する論考がネットメディア『WEBRONZA』に掲載された。学術雑誌には、ある論文に対するコメントを掲載する欄が設けられているはずなので、著者の黒川真一氏がなぜそこに投稿せず、一般メディアに寄稿したのか、という疑問はある。ただ専門家ではない者としては一般向けの日本語で読めるのはありがたく、興味深く拝読した。 一方、仮に黒川氏の指摘が正しく、早野氏らの「ある論文」に瑕疵(かし)があるとしても、同氏らが数多くの論文を通じて明らかにした福島県民の被ばく状況がすべて間違い、ということになるか。たぶんならない。筆者の理解では、南相馬市や福島市の医学系研究者たちの膨大な論文か
2017/06/07 リンク