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余録:庶民にはわずらわしい役所の書類仕事は「文書主義」といって… | 毎日新聞
庶民にはわずらわしい役所の書類仕事は「文書主義」といって近代の官僚制の特徴とされる。ただし日本で... 庶民にはわずらわしい役所の書類仕事は「文書主義」といって近代の官僚制の特徴とされる。ただし日本では8世紀の大宝律令(たいほうりつりょう)で唐をまねた文書主義が導入され、中央と地方の連絡などに膨大な文書が作成された▲「刀筆(とうひつ)の吏(り)」。当時の役人がそう呼ばれたのは字を記す筆と共に、木簡(もっかん)に記した字を削る小刀が役人の必需品だったからだ。小刀は紙に書かれた字を消すのにも用いられ、刃で紙をこすって消す技法は「擦り消し」と呼ばれた(鐘江宏之(かねがえ・ひろゆき)著「律令国家と万葉びと」)▲財務省の前身、大蔵省も大宝律令で生まれたが、何か相伝の秘法でもあるのか。昔と違い国民に対する行政の公正の証しである今日の文書主義だ。その信頼を大きく裏切った財務省の擦り消しだった▲森友学園への国有地格安売却の決裁文書が問題表面化後に改ざんされたのを認めた財務省の調査報告である。「本件の特殊性」
2018/03/13 リンク