＋２℃の世界：適応の現場から／６ 気温上昇「１．５度」への挑戦 | 毎日新聞

＜くらしナビ 環境＞ 産業革命前（１８５０～１９００年の平均）からの世界気温の上昇を「１．５度」に抑えた場合の被害予測などをまとめた特別報告書を、国連の気候変動に関する政府間パネル（ＩＰＣＣ）が公表した。パリ協定の目標「２度未満」と被害の程度はどれほど違い、どんな対策が必要なのだろうか。 ●０．５度差で被害拡大 ２０２０年以降の地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」では、被害をできるだけ小さくするために世界の平均気温の上昇幅を２度未満にすることを目標に掲げ、１・５度に抑えることを努力目標にしている。「１・５度」は温暖化の影響を受けやすい島国などの要請で盛り込まれたが、１５年の協定採択当時は０・５度の差で被害がどう違ってくるのかよく分かっていなかった。