同時進行ドキュメント：「解雇だけはしたくない」「あきらめたらゼロ」 新型コロナで客足途絶えた居酒屋 | 毎日新聞

4月14日午後1時過ぎ、東京・日本橋の海鮮居酒屋「快海（かいかい）」の店主、石居弘司さん（48）は、ランチタイムの営業を従業員に任せ、経営する他の店舗に自転車で向かった。政府の「雇用調整助成金」の申請に必要な書類の準備をするためだ。新型コロナウイルスの感染拡大で従業員を休業させた場合、従業員に支払う休業手当の補助が受けられる。 「絶対に解雇だけはしたくない」というが、ランチだけの営業になり、従業員の一部には一時的に休んでもらう必要が出てきたため準備を始めた。だが、申請に必要な書類が分からず、知り合いの社会保険労務士に電話で尋ねながら進めた。客足は減っているが、「ここであきらめたらこれまで頑張ってきたことがゼロになる」と踏ん張っている。