公明、自民との距離感に悩み深める 受験生2万円給付案、事前相談なく苦言続出で撤回 | 毎日新聞

公明党の山口那津男代表は27日の記者会見で、高校3年生や大学受験の浪人生ら約126万人に一律2万円の給付を政府に求める案を撤回すると正式に表明した。自民党の反発を踏まえて判断した。公明は菅義偉首相との関係が良好で、政府に話を通せば実現可能とみていたが、思い通りに行かず自民との距離感に悩みを深めている。 「（2万円給付案は）取り下げる。学生のみならず、いろいろ世の中困っているという状況があるでしょうから」。山口氏は会見で、神妙にそう述べた。今後、新型コロナウイルスに伴う困窮者対策などを自民党と「もっと幅広く検討」していくという。 公明は6日、新型コロナの感染拡大で受験勉強などに苦労があったとして大学受験や就職に臨む高校、特別支援学校、高専の最終学年や大学受験の浪人生に一律給付するよう政府に要望。想定される事業総額は約280億円で、約7兆円残る新型コロナ対策予備費を活用すれば速やかに給付できる