24色のペン：日韓首脳の韓国人被爆者慰霊 タブーは破られた＝堀山明子（外信部） | 毎日新聞

韓国人原爆犠牲者慰霊碑前で営まれた慰霊祭で、慰霊の歌をささげる女性たち＝広島市中区で2019年8月5日、山田尚弘撮影 「核なき世界」を訴える時、無視できないが、触ると傷が広がりそうで近寄れない。広島市の平和記念公園にある「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」は、日本政府にとっても韓国政府にとっても、そんな存在だったのではないだろうか。日韓両首脳はこの場所を微妙に避けてきたからだ。 1999年に小渕恵三首相（当時）が電撃訪問したが、その後、歴代首相の足は遠のいた。韓国は米大統領に献花を促したことはあるが、韓国大統領が訪れたことは一度もない。その現場に、岸田文雄首相と韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が19日開幕の主要7カ国首脳会議（G7広島サミット）に合わせて一緒に訪れるという。後戻りできない一歩だ。 韓国大統領が広島を避けてきたワケ 実は、韓国大統領が広島を訪れること自体が初めてだ。「第二次世界大