麻薬密売で最高権力者に成り上がり ホンジュラス前大統領の素顔 | 毎日新聞

米東部ニューヨークの連邦地裁が26日、コカイン密輸で麻薬組織と共謀した罪などでホンジュラス前大統領のフアン・エルナンデス被告（55）に対し、禁錮45年と罰金800万ドル（約12億8600万円）の判決を下した。 エルナンデス被告は違法薬物の最終目的地である米国の密輸対策に協力を装う一方、裏では麻薬組織に便宜を図っていた。国家元首の顔をした「麻薬の密売人」は一体どんな人物なのか――。 「グリンゴ（米国人の蔑称）の鼻にブツを詰め込んでやる」 起訴状などによると、エルナンデス被告は協力関係にある麻薬密売人に対しこう述べたという。コカインは鼻からの吸引が使用方法の一つ。米国の犠牲を踏み台に、政界でのし上がろうとする狙いがあったようだ。 コカイン500トンを密輸 ホンジュラスは人口約1000万人で、面積は日本の約3分の1。中南米の最貧国の一つだ。 エルナンデス被告は1998年に国会議員…