サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 6/9｜田邊雅之 彷徨の記憶 -- Thoughts and Thesis.

#６: ボスニアを襲った新たな危機■ジェフユナイテッド、そして日本代表の監督へ以降の歴史はご存じの通りだ。 オシムはユーゴ代表とパルチザンの監督を辞した後、ギリシャのパナシナイコス、オーストリアのシュトルム・グラーツを経て、2003年にジェフユナイテッド市原・千葉（現：ジェフユナイテッド千葉）の監督に着任。「オシムチルドレン」と称された選手たちを鍛え上げ、格上のガンバ大阪をナビスコカップで下してみせる。 さらには代表監督にも起用され、日本サッカーそのものの躍進と成熟を図っていく。惜しくも脳梗塞のために道半ばにして指導者としてのキャリアに終止符を打ったが、 「日本サッカーの日本化」というコンセプトは、今も強い影響を与え続けている。 シュトルム・グラーツ監督時代のオシムと、アーノルド・シュワルツェネッガー。シュワルツェネッガーはグラーツが位置する州の出身。このためシュトルムがホームとして共同使