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「3人が甲子園に集まることはない」あの夏の佐賀北OBが語ったこと。(日比野恭三)
高校野球好きは、年を聞いただけで優勝校をすぐ言える。 2007年は、すなわち佐賀北の年だ。 高校野球好... 高校野球好きは、年を聞いただけで優勝校をすぐ言える。 2007年は、すなわち佐賀北の年だ。 高校野球好きの間でもおそらくはノーマークだった県立高校は、開幕試合での甲子園初勝利、延長引き分け再試合、私立強豪からのサヨナラと、ドラマチックな試合を立て続けに演じ、勝ち続けた。いつしか“がばい旋風”と呼ばれ始めた快進撃は、決勝戦での逆転満塁ホームランで完結した。 マネージャーだった真崎貴史は、記録員としてベンチに入り、巻き上がる砂塵を外から見た。 「こんなところでようやりおるな」 土煙の戦場から笑顔で戻ってくる仲間たちを迎え入れての率直な感想だ。 グローブでもバットでもなく、ペンとスコアブックを必需品とした真崎は、厳密には「優勝メンバー」ではない。だが、なればこそ、客観の視点を持っている。 はっきり思い出せる西日のまぶしさ。 甲子園での記憶として鮮明に残っているのは――? 歳月の経過とともに霞む映
2019/08/10 リンク