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国交回復したキューバと米国の知られざる裏面史
キューバを食い物にした頭脳派マフィア 昨年7月、アメリカとキューバは双方の大使館を再開。実に54年ぶ... キューバを食い物にした頭脳派マフィア 昨年7月、アメリカとキューバは双方の大使館を再開。実に54年ぶりに国交を回復した。両国が国交を断絶した1961年当時、世界は米ソ冷戦のさなかにあった。キューバという国は、カリブ海に浮かぶ日本の本州の半分ほどの細長い島国だ。しかし、米本土のフロリダ半島とは、わずか150キロしか離れていない。 それだけに、アメリカにとっては地政学的にも重要な国といっていい。だからこそ米国は、スペインから独立したキューバに莫大な資本投下を行った。鉄道や道路を整備し、砂糖、石油、林業などの生産を拡大させた。第二次大戦後も、クーデターで誕生したフルヘンシオ・バティスタ政権を支援、結果的に独裁体制の強化に手を貸したのである。 だが、こうした巨大な投資を呼び込めた理由はそれだけではない。この本でノンフィクション作家のT・J・イングリッシュが暴露したのは裏社会の暗躍である。とりわけ、