橋本治の『よくない文章ドク本』が好きだった - 石川智也｜論座アーカイブ

橋本治の『よくない文章ドク本』が好きだった 文章術を指南する前に、新聞記者にはやるべきことがある 石川智也 朝日新聞記者 橋本治の作品を読み返して 1月29日の訃報に接して以来、橋本治の作品を読み返している。 女子高生のおしゃべり言葉が延々と続く1977年のデビュー作『桃尻娘』が当時の文壇に与えた衝撃は、ちょうどその頃に生まれた私でもおおよそ想像できる。 枕草子や徒然草、平家物語の現代俗語訳は、千年近く前の物語の登場人物をまるで会社の同僚や近所のオッサンオバサンかのように身近に立ち上がらせた。読んでいてついつい「いるいる～。そんな人～」と相槌を打ってしまう。 一方で『小林秀雄の恵み』『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』といった批評や、最新長編『草薙の剣』は、端正で緻密な建築物のような作品だった。その博覧強記ぶりとジャンルを越境する自由さは、まさに「才人」と呼ぶにふさわしい。 型を身につ

[chibama]

「困ったもんだよ中年は」「この世には、分かりやすい文章なんてありはしない」「文章というものは、必ずや読者を選ぶんだよッ！」

[vox_populi]

なるほど、「よくない文章ドク本」は「～文章読本」ではないのだなと、ようやく気がついた。

[quelo4]

“「改竄」ではなく「書き換え」。ジョージ・オーウェル『1984年』さながら言葉の定義すら国家が操れると増長した現政権に対し、メディア新聞は肯綮に中れているか。文章術を云々する前にやるべきことがある”