Q-03-03-30 - 疑似指示模様とは何ですか。また，溶接部にはどのような疑似指示模様が現れやすいのですか。 ｜ 接合・溶接技術Ｑ＆Ａ ｜ 溶接情報センター

きず（欠陥）によって指示されるきず（欠陥）指示模様以外の指示模様を，疑似指示模様という。疑似指示模様が発生する原因となるものは，試験体の形状が複雑な場合，試験面が粗い場合および試験操作が間違った場合などがある。浸透探傷試験方法には６種類あり，検出対象となる欠陥の種類と大きさ，試験体の形状，表面状態，検査数量，装置の有無および環境などによって試験方法を選択する。この試験方法の選択を誤ると疑似指示模様が発生しやすい。例えば，染色浸透探傷試験を行うべきところに蛍光浸透探傷試験を適用して，欠陥としない打きず，引っかききずまで検出してしまったり，試験面からの余剰浸透液の洗浄が容易な水洗性浸透探傷試験を行うべきところに溶剤除去性，または後乳化性浸透探傷試験を適用してしまったりすると疑似指示模様が発生する。この他に操作の失敗がある。これらには前処理の失敗，除去処理または洗浄処理の失敗，乳化処理の失敗など