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岡本かの子 河明り
私が、いま書き続けている物語の中の主要人物の娘の性格に、何か物足りないものがあるので、これはいっ... 私が、いま書き続けている物語の中の主要人物の娘の性格に、何か物足りないものがあるので、これはいっそのこと環境を移して、雰囲気でも変えたらと思いつくと、大川の満(み)ち干(ひ)の潮がひたひたと窓近く感じられる河沿いの家を、私の心は頻(しき)りに望んで来るのであった。自分から快適の予想をして行くような場所なら、却(かえ)ってそこで惰(なま)けて仕舞いそうな危険は充分ある。しかし、私はこの望みに従うより仕方がなかった。 人間に交っていると、うつらうつらまだ立ち初めもせぬ野山の霞(かすみ)を想(おも)い、山河に引き添っているとき、激しくありとしもない人が想われる。 この妙な私の性分に従えば、心の一隅の危険な望みを許すことによって、自然の観照の中からひょっとしたら、物語の中の物足らぬ娘の性格を見出す新な情熱が生れて来るかも知れない――その河沿いの家で――私は今、山河に添うと云ったが、私は殊にもこの頃