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(文芸時評)現実を超える小説的現実:朝日新聞デジタル
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(文芸時評)現実を超える小説的現実:朝日新聞デジタル
磯﨑憲一郎(小説家) プロの小説家の中にも勘違いしている人は少なからずいるのだが、現実の一部を切... 磯﨑憲一郎(小説家) プロの小説家の中にも勘違いしている人は少なからずいるのだが、現実の一部を切り取って、人々が共感できるように描いてみせるのが小説ではない。語りの力によって読む者を圧倒しつつ魅了する、現実とは異なる、いわば小説的現実を立ち上げてみせるのが、小説という芸術表現なのだ。 恐らくその最良の証明となるであろう、金井美恵子『『スタア誕生』』は、一九五〇年代の地方都市の商店街を舞台に、地元の映画館で開催されるニューフェース審査会に臨む、映画女優に憧れる若い美容師と、彼女を応援する商店街で働く女性たちを、当時十歳の少女だった語り手の目を通して描いている。とはいえ、特段ストーリーらしいストーリーがある訳ではない。脈絡なく繰り出される、ときには数ページにも亘(わた)る、映画館の内装の仔細(しさい)な描写や、そこで観(み)た筈(はず)の洋画や邦画の一場面、親しかった人たちの服装や髪型(かみが