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RESEARCH ウイルスに寄生する「小さな核酸」
1.植物に寄生するウイルス、ウイルスに寄生するサテライト 私たちはインフルエンザなどさまざまなウイル... 1.植物に寄生するウイルス、ウイルスに寄生するサテライト 私たちはインフルエンザなどさまざまなウイルス感染症にかかるが、植物もウイルスで病気になる。キュウリモザイクウイルス(CMV)は、アブラムシによって媒介される直径30nmの正二十面体の粒子で、さまざまな植物に感染して葉に斑紋を作ったり、枯らしたりする。そのゲノムは1本鎖RNAで、自身の増殖のための複製酵素や、細胞間を移動するための移行タンパク質をコードしている。 CMV粒子には、CMVゲノム以外のものが入っていることがある(図1)。CMVに寄生しているサテライトRNAだ。その塩基配列は330〜400塩基と短く、タンパク質は作らない。サテライトRNA はCMVと共に移動し、CMVの複製酵素を使って増えるが、その塩基配列にCMVゲノムとの相同性はなく、起源はなぞである。
2015/08/20 リンク