＜青い錨と戦争の記憶 豊川海軍共済病院＞残留職員で病院再建 （下）戦後も奮闘：中日新聞Web

空襲で壊滅した豊川海軍共済病院は、一九四五（昭和二十）年九月末に解散した。とはいえ、臨時の分院や救護所で手当てを受けた負傷者の中には、まだ治療が必要な患者もいた。病院の再建は不可欠だった。 共済病院の内科医で、後に豊橋市で医院を開業した故・佐野武四さんは、豊川海軍工廠（こうしょう）関係者らの体験談などをまとめた冊子「豊川海軍工廠の記録〜陸に沈んだ兵器工場」に寄せた手記で、こう回想している。