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漁師は津波に向かった 「船は命。迷いはなかった」 珠洲の濱野さん「沖出し」 〈1.1大震災〉|社会|石川のニュース|北國新聞
●東日本で犠牲者、国は原則禁止 1日の地震で大津波警報が発令された後、珠洲市の蛸島漁港から沖合へ走... ●東日本で犠牲者、国は原則禁止 1日の地震で大津波警報が発令された後、珠洲市の蛸島漁港から沖合へ走る船があった。同市野々江町の漁師濱野慶弘さん(66)。多くの住民が高台を目指す中、自らの漁船に被害が出るのを防ごうと、あえて海を目指した。波にのまれ、転覆する恐れもある危険な方法だが、濱野さんは「船は漁師の命。迷いはなかった」と振り返った。 地震発生直後、停泊中や操業中の漁船を沖合へ動かすのは「沖出し」と呼ばれる。水深が深く、海面上昇の影響が小さい沖合へ移動させることで津波をかわす手法だが、波に巻き込まれたり、移動中に転覆、沈没したりするリスクもある。 東日本大震災では実際に命を落とした人もおり、水産庁は沖出しを原則として禁じている。濱野さんも危険性は認識していたが、「船がなくなったら生活できんようになる」との思いが勝ったという。 1日の地震発生時、妻の制子さん(54)とともに自宅で正月を過ご
2024/01/28 リンク