海洋におけるトリチウムの動態と海生生物への蓄積（海生研研究報告第27号）

― 71 ― （2021年10月31日受付，2021年12月2日受理） ＊ 公益財団法人海洋生物環境研究所 （〒162-0801 東京都新宿区山吹町347藤和江戸川橋ビル7階） § E-mail: miyamoto@kaiseiken.or.jp まえがき 全地球上に存在する「水」の98％近くが塩類を 含む海水であり，全地球表面積の70％を占める海 洋に存在している。ヒトは海水と海洋中の無生物 と生物から様々な恩恵を受けており，海洋の保護 が必要であることに気付いている。しかし人口が 増え，多種類の工業生産物の恩恵に浴することに よって，その代償として海洋環境は国境を越えて 汚染された。意識的に強制的にそして国際的に， 海洋環境保全の努力を行うため，様々な国際条約 が結ばれている。海洋調査もその根拠となるデー タ収集のために継続されており，放射性核種もま た調査の対象である。 水素の同位体

[avictors]

カナダでも、原発近くのパーチ湖Perch Lakeというところにトリチウム水が流れ込み、4000～5000Bq/Lになっていたが、そこの魚や藻類に濃縮は起こらなかったという。

[interferobserver]

わかりやすし