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『風と木の詩』の竹宮惠子 萩尾望都への嫉妬に苦しんだ日々
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『風と木の詩』の竹宮惠子 萩尾望都への嫉妬に苦しんだ日々
ベテラン漫画家の竹宮惠子氏の自叙伝『少年の名はジルベール』(小学館)が大きな話題になっている。『... ベテラン漫画家の竹宮惠子氏の自叙伝『少年の名はジルベール』(小学館)が大きな話題になっている。『風と木の詩』に影響を受けた読者も多いだろう。フリーライターの神田憲行氏が紹介する。 * * * 表紙のタイトルとこの絵にぞわっと総毛立つ想いを抱かれた読者もいるに違いない。竹宮惠子の代表作『風と木の詩』の主人公である。舞台は19世紀後半のフランスの男子寄宿舎。生徒のジルベールはそこで「男娼」のような存在だ。ジルベールは同じ生徒だけでなく、校長もその悪魔的な魅力で虜にしている。そこへジプシーの血を引く褐色の肌のセルジュが転校してくる。正義漢の塊のようなセルジュとジルベールは同部屋になり、互いに反発しながらも惹かれていくようになる……。 1976年2月から『週刊少女コミック』に連載が始まったこの漫画は、竹宮のいう「少女漫画の革命」的存在だった。私も中学生か高校生くらいのときに、姉が買ってきた単行本を