家計簿忘れた金融教育 資産形成=資産運用にあらず 編集委員 小栗太 - 日本経済新聞

金融庁が国民の金融リテラシー向上を目的にしたマネー教育の推進を打ち出した。日本経済の持続的な成長を支えるため、家計資産の「貯蓄から投資へ」の流れを加速させようという狙いが透けるが、少しちぐはぐな印象を否めない。どうやら原因は、岸田政権が掲げる資産所得倍増計画の影がちらつくからではなかろうか。2022年4月から高校でマネー教育が始まった。教育現場で話を聞くと、まだ教員自身の知識や理解が乏しく、教

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実際資産運用の優先度は低い。まずは家計管理とライフプランニングが最優先。リスク許容度が判明したら余剰資金を投資へ。余裕なさそうなら投資はやめて転職等キャリアアップを優先するべき。

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「経済成長で国内資産の魅力が高まらないうちに（略）成長期待の大きい海外資産へと向かいやすい。そこから透けるのは、家計の海外逃避と日本売りに伴う円安進行だ。預貯金の減少は国債管理政策にも微妙な影響を」

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本来、預貯金が増えないのがおかしい。銀行がリスクをとって融資先の価値を見極め、企業を成長させ得た収益を還元させるべき所、その能力がないことが、一番の悪。リスクを個人に押し付ける「貯蓄から投資へ」