「保護怠らず」養父が無罪主張 難病の３歳児衰弱死初公判 大阪

筋疾患の指定難病「先天性ミオパチー」の患者だった３歳の女児に十分な食事を与えず、低栄養で衰弱死させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた養父の岸本友（ゆう）希（き）被告（２３）の裁判員裁判の初公判が１９日、大阪地裁（飯島健太郎裁判長）で開かれた。岸本被告は罪状認否で「保護を怠ったこともなく、必要な注意はしていた」と、起訴内容を否認し、無罪を主張した。 ともに起訴された母親（２１）に対し大阪地裁は昨年１１月、「栄養不良に気づいていたとはいえない」として無罪を言い渡し、検察側が控訴している。 一方、地裁は同じ判決の中で、親なら子供の健康状態に十分留意すべきだったとして「重過失致死罪の成立を検討する余地はある」としており、検察側は岸本被告の公判で重過失致死罪も予備的訴因に追加した。 先天性ミオパチーは、筋力が低下したり発育が遅れたりする疾患。検察側は冒頭陳述で「食事量が減っていたのは明らかだ」