＜考える広場＞家庭内性暴力は見えているか？ 佐藤直子・論説委員が聞く：東京新聞デジタル

今年は旧ジャニーズ事務所の性加害問題が注目され、性暴力は男性から女性に向かうだけでなく、男性同士などさまざまな形があることを示しました。親やきょうだいが加害者となる子どもへの性虐待は、家族という私的空間で今も潜在しています。最後の禁忌とされた家族の性の問題を、兄から被害を受けた作家の小林エリコさんと語ります。 ＜親などによる性暴力＞ 近年、国や性被害問題に取り組む民間団体などが実施した調査によると、加害者の属性は「見知らぬ人」や「見知った人」が大半を占めているが、親や親の恋人、親族のケースも1割ほどある。ただ、家庭内の性被害は表に出にくく、実態との差が大きいとされる。きょうだい間で起きる性被害に関する調査研究はまだ少ない。