【安田顕】遅咲きの異才 居酒屋でひとり飲みし、本屋に寄って、スーパーで買い物

４０代で大ブレークした遅咲きの異才。ドラマにバラエティー、ＣＭと見ない日はないが、ご当人はどうも実感が乏しい。 「逆にもっと感じたいですよ。きょうも稽古場まで自転車に乗ってきたんですが、サングラスもかけていないのに、まったく声をかけられませんでしたからね」 二枚目を崩して申し訳なさそうな表情を浮かべる。「反響を感じないのは、普段の生活が変わっていないからかも」と話すように今も、近所の居酒屋でひとり飲みし、本屋に寄って、スーパーで買い物をする。 「気分を変えて、違う居酒屋で飲むってできないんです。いつも同じことの繰り返し。僕の行動範囲って半径５００メートルぐらいのものですよ。だから、よくいく店を線で結ぶと僕の家が分かっちゃう。ドラマで放火犯の家を割り出すみたいな感じです」 だからだろうか、新しい舞台に挑戦することが楽しくて仕方がない。９月１０日に初日を迎えるピュリッツァー賞（戯曲部門）受賞の