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【名城と女】姫路城と督姫 「52万石」実らせた政略結婚
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【名城と女】姫路城と督姫 「52万石」実らせた政略結婚
永禄8(1565)年、徳川家康と側室の西郡局(にしごおりのつぼね)との間に生まれたのが督(とく)... 永禄8(1565)年、徳川家康と側室の西郡局(にしごおりのつぼね)との間に生まれたのが督(とく)姫である。ちなみに、西郡局の祖母は、今川義元(よしもと)の妹といわれる。 督姫は19歳のとき、北条氏直(うじなお)に嫁ぐことになるが、これは明らかな政略結婚であった。天正10(1582)年、武田氏が滅亡し、領主のいない甲斐国(山梨県)の領有をめぐって、徳川軍と北条軍とが激突することを回避するための和議の条件が、督姫と氏直の結婚だったのだ。 2人の幸せな結婚生活は長くは続かなかった。関東の覇者である北条氏は、家康の説得を聞き入れず、天正18(1590)年、小田原城(神奈川県小田原市)に籠城し、豊臣秀吉と戦うことを選択したのである。 籠城戦もむなしく北条氏は降伏。氏直の父、氏政(うじまさ)と弟、氏照(うじてる)は切腹した。氏直は、家康の娘婿だったため、高野山に送られた。督姫は娘の摩尼(まに)姫を連れ