【関西事件史】賭博ゲーム機警官汚職事件 父が生きていたら（1/5ページ） - MSN産経west

私の父親は京都府警の殉職警察官だった。 戦後の混乱がまだ収まらない昭和２２年１１月、京都の梅小路の列車操車場で警戒中、米兵の暴発による銃弾を受け、即死した。 当時、生後２カ月だった私は、当然、父親の顔も姿も知らない。以後、母親は後家を通し、私が成人するまでこの事実を教えてくれなかったし、私も父親の死について母親に尋ねることはなかった。 新聞記者になりたいという希望が叶えられ、産経新聞社に入社した私は、地方支局でも、大阪本社へ異動になっても、たまたま警察担当が続くことになる。 母親は、私の就職を喜んでくれたが、新聞社の社会部、警察担当と知って、微かに不安な表情を浮かべていたと思う。 地方支局時代、多くの警察官と親しくなるにつれ、悩みの相談を受けたり、愚痴をこぼしあったものだ。新人記者で失敗続きの私を慰めてくれたベテラン刑事、大阪へ転勤の朝、整列して敬礼をしながら見送ってくれた機動隊員たちの顔