ミャンマー・サイクロン禍 米の人道介入はなぜ幻に終わったか (1/3ページ) - MSN産経ニュース

ミャンマーのサイクロン禍は１３万人以上（軍事政権の発表）の犠牲者を出す大惨事となった。本格的な緊急支援を拒む軍政に国際世論の非難は高まり、米国は海軍艦隊を急派して受け入れを迫った。力で支援を強行できたはずの米国はなぜ「人道介入」に踏み切らなかったのか。 「われわれは（援助の）手を差し出した。それなのに、彼ら（ミャンマー軍事政権）はポケットに手を入れたままだ」。先月末にシンガポールで開かれた安全保障に関する国際会議。ゲーツ米国防長官は話がサイクロン禍に及ぶと語気を強めてミャンマー軍政を指弾した。 今回のサイクロン禍で米国の動きは素早かった。幸運だったのは、タイなどとの年次合同軍事演習「コブラゴールド」が５月初めから２週間、予定されていたことだ。米国は演習に参加するはずだった部隊の一部を救援に振り向け、ミャンマー沖に急派した。 強襲揚陸艦エセックスなど４隻、ヘリコプター２２機、上陸用舟艇４隻、