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要件を要件として深追いしてはいけない - 設計者の発言
ユーザ要件は海に浮かぶ氷山のようなものだ。言語化可能な部分は海上に出たごく一部で、大部分は水没し... ユーザ要件は海に浮かぶ氷山のようなものだ。言語化可能な部分は海上に出たごく一部で、大部分は水没していて言語化どころか意識にのぼることさえない。このような要素をシステム設計においてどのように扱うかによって、上流工程のスタイルはまったく違ってくる。 ◆スクラッチ案件での要件の位置づけ 前回のエントリーで説明した「スクラッチ案件」において、要件はとくに重要視される。新システムを構想するためのレファレンスとなる現行システムが存在しないか、あっても貧弱すぎてアテにならないからだ。 そのような案件向けであっても、要件の扱い方は2つの流儀に分かれる。ひとつは要件全体を正面から定式化するやり方。もうひとつは言語化が困難であるような要件については深追いせずに搦め手(からめて)を用いるやり方。便宜上、前者を「A方式」、後者を「B方式」と呼んで検討しよう。 ◆要件をじっくりモデル化するA方式 上流工程手法の多く
2007/01/23 リンク