阪神大震災の復興住宅、返還期限 入居継続か否か：朝日新聞デジタル

阪神・淡路大震災の被災者のため、自治体が都市再生機構（ＵＲ）などから２０年契約で借り上げた復興住宅。このうち、兵庫県西宮市の「シティハイツ西宮北口」（１０階建て、１２４戸）が３０日、県内で最も早くＵＲへの返還期限を迎えた。市は住居の明け渡しを求めているが、一部の住民は１０月以降も住み続ける考えで、両者の溝は埋まらないままだ。 「入居する時に期限があると聞いていれば、ここには住んでいなかった。８０歳近くなり、今さら、どこへ移れというの」。シティハイツ西宮北口の自治会長の中下節子さん（７７）はこう訴える。自宅は震災で全壊し、２０年前に入居した。 夫を２００６年に亡くしてから一人暮らし。去年８月、自室で倒れ、右足を骨折した。床に横たわったまま、同じ住宅の住人に携帯電話で助けを求め、車いすに乗せてもらって診察を受けた。「助け合って暮らす年寄りをバラバラにしたら、孤独死が待っているだけ」と話す。 シ

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