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壊しては考える一手先の未来 寄稿、作家・朝吹真理子 第73期将棋名人戦第4局:朝日新聞デジタル
◇羽生名人3勝、行方挑戦者1勝 第73期将棋名人戦七番勝負第4局は、羽生善治(はぶよしはる)名人(... ◇羽生名人3勝、行方挑戦者1勝 第73期将棋名人戦七番勝負第4局は、羽生善治(はぶよしはる)名人(44)が挑戦者の行方尚史(なめかたひさし)八段(41)に勝ち、3勝1敗として防衛まであと1勝に迫った。作家・朝吹真理子さんが2日間、対局に密着。勝負に何を感じたか、文章を寄せた。 対局室の窓からは新緑の丈高い木立が揺れてみえるはずが、カーテンは二日間閉めきられていた。ガラス窓一枚隔てて外と接しているはずなのに、対局室に入ると潜水艦のような閉塞(へいそく)感がある。総身にきつく圧がかかり、呼吸ができない。五時の時報、鴉(からす)の鳴く声がしても、それがまったく現在の音として室内に届かない。羽生名人が中指をわずかに噛(か)む。向かい合う二人の息も重い。一手さきの未来を考えては壊し、また考える。それを二日間繰り返している。各九時間ある持ち時間が摩滅してゆく。時間は流れるのではなく削りとられるものとし
2015/05/30 リンク