asahi.com： 砂漠の花園に暮らす人々 - 住まいコラム「世界のウチ」

砂漠の花園に暮らす人々 2006年11月08日 ペルー・飯尾響子 素敵なスローライフ 夏、リマの浜辺に立ち、海を背に東のアンデス方面をみやると、一面の砂漠の向こうに、乾いた岩山がそびえているという、なんとも殺風景な眺めである。 首都リマから車で４０分の「緑の谷」。岩山の上にたゆたう霧が、このみずみずしい緑を育んでいる 遊歩道で出会った牛飼い氏が、ロマスの歴史を語ってくれた 家畜の数さえ制限すれば、ロマス保護と放牧の両立も不可能ではない ロマスの代表的な花、美しいアマンカエス（ヒメノカリスの一種） けれど冬になり、海から霧が押し寄せるようになると、奇跡が起きる。地上すれすれまでたれこめる霧のわずかな水滴が、砂地に眠る無数のタネを目覚めさせ、あたりは緑の谷間に変わるのだ。 ペルーにしかない、このふしぎな冬の砂漠の花園は、「ロマス」と呼ばれている。ロマスでは数百種の植物が育ち、中にはアンデス原

[anhelo]

ペルー冬の砂漠の花園ロマスでは数百種の植物が育ち、中にはアンデス原産のジャガイモやトマト、タバコの野生種等貴重な遺伝子資源も。小動物も多く渡り鳥もたくさんやってくる。その保護