asahi.com（朝日新聞社）：「山いっぱいの桜を」 亡き友の思い、静かに咲く 福島 - お花見に行こう

「山いっぱいの桜を」 亡き友の思い、静かに咲く 福島2010年4月2日4時9分 印刷 ソーシャルブックマーク 「紅房」を前に福島での開花を思い浮かべる増井弥栄さん（右）と田尻義雄さん＝３月２７日、東京都府中市幸町２丁目の田尻さん宅 田尻義雄さんの実兄・渡部尊義さん宅の紅房。移植から５年で高さ４メートル、幹の太さは１０センチほどになった。昨年から花をつけ、今年は３月２０日ごろ開花＝３月２９日、福島県浪江町酒井 一見紅梅のような早咲き桜が福島県浪江町内で咲き始めた。東京の盆栽家が生前、１０年近くかけてつくりだした新品種の「紅房（べにふさ）」。奈良の吉野山のように、山いっぱい咲かせるのが彼の夢だった。それをかなえたいと、親友の会社役員が郷里の同町に贈った苗木１千本が育った。明るい赤紫の中輪の花が町内に静かに広まりつつある。 開発したのは東京都世田谷区の盆栽業４代目で、２００４年にがんのため６９歳