第161回 早乙女哲哉（2012年6月11日放送）| これまでの放送 | ＮＨＫ プロフェッショナル 仕事の流儀

「衣にくっつけて油の中に放り込んだらおしまい」。早乙女がこう語るように、天ぷらは極めてシンプルな料理だ。しかし、そのなかで、ひとつひとつの工程をいかに深く掘り下げ、素材の風味をギリギリまで引き出すか。そこに、早乙女の本当の闘いがある。 例えば、キス。鍋に入れてから２分、全体に熱が通り、揚げたくなる頃合いだ。しかし、早乙女は揚げない。何度も何度もキスをひっくり返し、ギリギリまで水分を抜いていく。キスは水っぽい魚だけに、長く揚げることで余分な水分を抜ききり、素材本来の繊細な風味を浮かび上がらせるのだ。 一方、エビは、一転して短期決戦を仕掛ける。狙いは、エビの甘み。通常１８０度で揚げるところを２２０度まで火力を上げて、２３秒前後で一気に揚げる。そうすることで中心だけはレアに保ち、また、温度を人間が最も甘みを感じやすいとされる４５度に仕上げる。 早乙女の手法は、一歩間違えれば、失敗につながりかねな

[takamR1]

「うまいね」って言われたら「そうやって作りました」って。そういうのがプロだと思う。出来上がりも始まる前からわかってるし、出来上がったものも自分でわかる。自分の仕事がわかんないやつはプロじゃない。

[agrisearch]

「素材を熟知し、ギリギリの崖っぷちを攻めることで、最大限の旨（うま）みを引きだすのが早乙女流だ。」

[mayumiura]

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