山陰中央新報 - 松高・師範学校時代の書物展示

旧制松江高校の教科書、松江師範学校のＯＢで考古学者・足立正の蔵書など書物約８０点を集めた企画展が２０日、松江市奥谷町、島根大旧奥谷宿舎で始まった。両校は島根大の前身。明治〜昭和初期の学習の様子がうかがえ、来場者の関心を引いている。今後は２１、２７、２８日に開く。 旧制松江高校時代の書物は古典文学やドイツ語の教科書のほか、図書館にあった作家・武者小路実篤の小説「友情」に複数の学生の書き込みが残っている。友情や恋愛について議論を戦わせているかのような内容で、当時の学生気質がかいま見える。 足立正（１８６４〜１９４７年）は境港市出身で、米子市立山陰歴史館の前身、山陰徴古館を開設するなどした考古学者、教育者。蔵書には「東海道中膝栗毛（ひざくりげ）」など江戸時代の文芸もあり、学問の幅の広さをうかがわせる。 企画展は３月１日から４月１６日まで松江市西川津町、島根大付属図書館でも開く予定。 ('1