人類初の「ソフトウェア・メトリクス」をめぐって、“信奉派”と“懐疑派”が正面からぶつかり、熱い論争が繰り広げられた ソフトウェアの品質、複雑性、生産性などを具体的な数値で計るのが「ソフトウェア・メトリクス」ですが、何をどう計測し、計測値をどう使えばよいのかという根本的な問題はいまだに解決されていません。本コラムでは、ソフトウェア・メトリクスの歴史をひもときながら、ソフトウェア・メトリクスの本質に迫ります。 前回「構造化プログラミングからオブジェクト指向への進化」では、ソフトウェア・メトリクスの歴史を「混乱期」「胎動期」「活動期」「反抗期」「成熟・定着期」に分割し(図1)、混乱期の概要を述べました。また、それに関連し、構造化プログラミングとオブジェクト指向について解説しました。今回は、ソフトウェア・メトリクスがはじめて世の中に現れた胎動期を取り上げます。 1.ソフトウェア・メトリクス誕生のき