前回に引き続き、フランス人漫画研究家ブランシュ・ドゥラボルドさんと BD翻訳家の原正人さんのインタビューをおおくりします。 前編では、BDから日本マンガまで、その歴史的変遷をたどりつつ ドゥラボルドさんの興味の対象の移り変わりを追いましたが、 後編では、フランスにおける日本の少女マンガ、女性向けBDを中心にお話を伺います。 ■フランス人が読む少女マンガ ドゥラボルド 「日本のマンガ家では、水木しげるさんなどが特に好きなんですが、少女マンガでは、魚喃キリコさんを高く評価しています。話はどこか痛々しいんですが、エレガントなタッチには単純に目を奪われますね。それでいて文学的な面があるのも素晴らしいです」 原 「日本のマンガ好きと少し感性や観点が違ったりするところもあるんでしょうかね。ぼくは個人的には魚喃キリコさんの作品はちょっと読みにくいと感じるんです。岡崎京子さんの方が好きかな」 ▲魚喃キリコ