2次元の漫画やアニメを舞台化した「2・5次元ミュージカル」が熱い。2013年の観客数は70演目で160万人を突破(2・5次元ミュージカル協会調べ)。その後も人気作が続々と舞台化され、勢いは衰えない。なぜ、いま2・5次元なのか。 2・5次元ミュージカル流行の先駆けとなったのは、2003年に上演された「テニスの王子様」(テニミュ)だ。原作は週刊少年ジャンプの連載漫画。中学校のテニス部が舞台で、試合の描写が柱だった。舞台化を手がけた演劇プロデューサーの松田誠さんは「物語以上に役者の動きが重要」と考え、演出を依頼。歌とダンスで試合を表現した舞台が評判になった。 無名の新人俳優らを起用したことも功を奏した。「日本の漫画の多くは主人公の成長がテーマ。主人公と若手俳優の成長ストーリーが重なり、女性を中心に支持された」 テニミュは現在まで続く長期公演となり、城田優、斎藤工など人気俳優が輩出。累計観客数は2