「攻殻機動隊」関係者に制作秘話を聞くリレーインタビューの第5回は、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(以下「S.A.C.」)シリーズを手がけた神山健治監督。「S.A.C.」シリーズは初放送から丸13年が経った今でも高い人気を誇り、12月24日には、Blu-ray BOX特装限定版の再リリースも決定している。前編では、テレビシリーズで「攻殻」を作るためにどんな工夫をこらしたのかを聞いた。 神山監督が「S.A.C.」の話をうけたのは1999年の暮れのこと。押井守監督の「イノセンス」の企画が動きはじめていた頃だった。当時、別の企画をProduction I.Gに提出していた神山監督は、石川光久社長から「テレビシリーズで『攻殻』を作ったらどうか」という提案をうけ快諾する。その理由は、「『攻殻』はテレビシリーズに向いている」と思ったからだそうだ。 「『攻殻機動隊』はベースの設定が